『やさしさグルグル』子育てする上で大切にしたいことを優しく語りかけてくれる エッセイ集
(写真)表紙のイラストも行正さんが描いたもの。
雑誌掲載やレシピ本の出版など、大活躍の料理家・行正り香(ゆきまさりか)さん(福岡出身!)。行正さんは、高校3年生の時にアメリカに留学。帰国後は大手広告代理店に就職し、CMプロデューサーを経てフリーランスの料理家になったという異色の経歴の持ち主。この本は、2人の娘の母でワーキングウーマンでもある彼女のエッセイ集です。
描かれているのは、子どもたちの話や仕事のこと、年の近い妹・千春さんやのんびりマイペースな「母・よし子」との思い出、影響を受けた映画や本の話など、日常を切り取ったエピソード。
でも、その一つひとつのエピソードに、行正さんが子どもたちに伝えたいことや育んであげたいことが込められています。
周囲の人に感謝する気持ち。
美しいものを美しい、と感じられる心。
自分で自分の機嫌をとって、笑顔で毎日過ごす方法。
子どもたちが大人になった時に、心の支えになるような思い出。
それらが、サラッとした語り口で綴られていて、読んでいてとても心地いい。家族や周囲の人たち、平穏な日常を愛おしく思っていることが、どこまでも優しく伝わってきます。
読み終わった後に、心がじわじわと温かくなって、「家族っていいな」「明日も頑張ろう」と思わせてくれる1冊です。
今回ご紹介した本
『やさしさグルグル』
著作:行正り香
出版社:文化出版局
※現在は、文藝春秋より文庫本が発刊されています
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