vol.8 「子どもだってお休みがほしいです」

vol.8 「子どもだってお休みがほしいです」

からすちゃんとmaruikoの「むかし子どもだったあなたへ」


フリースクール「みんなのおうち」の子どもたちが教えてくれる、子どもとのくらしのヒントを、スクール代表のからすちゃんと一児のママmaruikoがお届けします。


ゴールデンウイークが終わると、大人の私たちでさえ「今日、仕事だるいな~」って思っちゃったりしますよね。それは子どもも同じこと。ゴールデンウィーク明けは、新学期が始まって新しい環境に慣れるために努力を続けていた子どもたちが、ちょっと休憩したくなる時期です。


でも、子どもが「今日は学校には行かない」って言い出してしまうと、親はついつい焦って「行かなきゃ!」と強く言ってしまいがちですよね。私はこれを、愛を込めて「ネバナラナイ神話」と呼んでいます。子どもに「なんで学校に行かなければならないのか?」と聞かれて「法律で決まっているから」なんて答えないでくださいね。
このような行き渋りの始まった頃に何度も親子で激しく衝突して、その後、親子関係が成り立たなくなるほどに傷つけ合ってしまったご家族にたくさん出会ってきました。
誰にでも合うわけではありませんが、今日は、こんな時の対処方法をひとつご紹介します。


わたしが関わっている中学校で、ある子が学校に行くのを渋ったり、学校を時々お休みしてしまうことがありました。そこで「『週1お休み券』を発行しませんか?」と、学校の先生と保護者に提案しました。これは、1週間に一度、本人の希望する日にお休みすることができるチケットです。先生や保護者の方は「そんなことして大丈夫ですか?」と心配されていましたが、ちょっとやってみることにしました。

最初の1カ月は、木曜日の帰りに「明日は休みます」と公言し、翌日は学校をお休みしていました。周囲の先生方は、もうハラハラしっぱなし。ところが、3カ月ほどすると、行き渋りもお休みも、ほぼなくなってきたんです。そして最後には、あれは何だったのか?と思うほど、毎日学校に通うようになりました。


週末が近くなると休みがちな子は、心や体の体力が足りなくなってしまっていることがあります。その多くは、頑張り屋さんで、真面目な子どもたちです。そんな子どもたちが「週1お休み券」で公然と欠席を許されることで気持ちに余裕が生まれ、週の初めから頑張りすぎると息が切れてしまうことに気づいたり、日曜日にゆっくりと過ごすようになったりします。自分で自分の心と体のパワーバランスをとるようになるのでしょう。これも、ひとつの成長ですよね。

その学校では、その後「週1早退券」も発行されています。使うポイントはちょっと違いますが、周囲のこういった理解や配慮により、長期的な欠席を回避できる場合もあります。
このような対応ができたのは、お母さんが学校に早めに相談してくれたから。困ったなと思ったら、遠慮せずに、学校の先生にできるだけ早目に相談してみてくださいね。

profile

芳野仁子(よしののりこ)さん

嘉麻市生まれ。子どもの本とおもちゃの専門店「からすのほんや」店主。雑誌や新聞で絵本や子育てに関するコラムを執筆するほか、子育てに関する講座の講師も務める。
小学生対象のフリースクール「みんなのおうち」、考える力を楽しく養うキッズスクール「ひみつの国語塾」を運営。「一般社団法人 家庭教育研究機構」代表理事。
からすのほんやホームページ
http://karasubook.com/


maruikoさん

イラストレーター。福岡県嘉麻市出身・在住。展覧会などで作品を発表する他、さまざまな媒体のイラストやデザインを手がける。山に囲まれた小さな住宅街の小さな家で日々暮らしている。まるやまももこ名義で音楽活動も行っている。2015年に息子が生まれ現在子育て中。
ホームページ:
https://marumomo48.wixsite.com/maruiko

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