vol.5 先生だって人間だよ

vol.5 先生だって人間だよ

からすちゃんとmaruikoの「むかし子どもだったあなたへ」


フリースクール「みんなのおうち」の子どもたちが教えてくれる、子どもとのくらしのヒントを、スクール代表のからすちゃんと一児のママmaruikoがお届けします。

年々、おばさんの厚かましさが開花している私。誰にでも結構、言いたいことを言えるようになってきました。しかし、以前はそうではありませんでした。言いたいことを溜めて、ある日、突然爆発!ということもしばしば。みなさんはどうですか?
お互いに気持ち良いやり取りをしながらも、伝えたいことはしっかり伝えたいですよね。
そこで、今日はそのためのポイントを2つ。

例えば、学校の先生に電話をする時、先生の勤務時間を考えたことがありますか? あまり考えたことがない、という方も多いのではないでしょうか。だって、先生は優しい方ばかりで、いつだって気持ち良く対応してくださいますものね。でも、もしも先生の勤務時間が16時50分までだと知っていたらどうでしょう? 自分の仕事が終わって18時に電話をかける時には、本題の前に「時間外にすみません。」って言葉が加わるはずです。
「今、少しお時間よろしいですか?」と加えれば、先生がゆっくりお話しできる時間を、提案してくださったりもします。

以前、こんなことがありました。不登校のある生徒が、事前練習なく運動会に参加することになった時のこと。学校から提案された出場競技は、「俵上げ」という、重い俵を持ち上げている時間を競う競技。これに対して、お母さんは「変えてもらいたい!」と怒ったそうですが、実は先生方は「練習できなくても参加できる競技を」と、3回も会議をして考えたのだそうです。

この時、お母さんは「一緒におうちで練習してみたんですが、持ち上げられそうにないんです」と、先生方は「みんなでいろいろと知恵を出し合っての提案なんです」と伝えていたら、お互いに不信感が生まれることもなかったのではないでしょうか?

相手を気遣う気持ちを大切にする日本で育った私たち。自分の努力や困っていることを、なかなか口に出せないものですよね。そうやって、ある日、突然爆発!となってしまわないように、お互いに気持ちや考えを伝え合える関係を築くことが大切なのではないでしょうか。大人の信頼に満ちた協力関係や、裏表のない笑顔のコミュニケーションに、子どもたちはたくさん学び、助けられるのですから。

profile

芳野仁子(よしののりこ)さん

嘉麻市生まれ。子どもの本とおもちゃの専門店「からすのほんや」店主。雑誌や新聞で絵本や子育てに関するコラムを執筆するほか、子育てに関する講座の講師も務める。
小学生対象のフリースクール「みんなのおうち」、考える力を楽しく養うキッズスクール「ひみつの国語塾」を運営。「一般社団法人 家庭教育研究機構」代表理事。
からすのほんやホームページ
http://karasubook.com/


maruikoさん

イラストレーター。福岡県嘉麻市出身・在住。展覧会などで作品を発表する他、さまざまな媒体のイラストやデザインを手がける。山に囲まれた小さな住宅街の小さな家で日々暮らしている。まるやまももこ名義で音楽活動も行っている。2015年に息子が生まれ現在子育て中。
ホームページ:
https://marumomo48.wixsite.com/maruiko